• 2014.10.8

バス車内の転倒事故1「乗客の過失を指摘されるケースも!?」

「バスの扉が開いてから席をお立ち下さい!」「転倒事故防止のため吊り革や手すりをご利用ください」というアナウンスをバスに乗車すると耳にすると思います。このアナウンスは路線バスならではのものなのですが、「なぜ頻繁に案内をするのか?」その背景について解説してみようと思います。

路線バスは鉄道とは異なり、マイカー・歩行者なども使用する一般道を共用しています。車を運転している人なら一度は、飛出し・割り込みなどヒヤッとする経験をしたことがあると思います。このとき、多くのドライバーは急ブレーキや急ハンドルで危険を回避することになると思いますが、路線バスもこのような危険に遭遇することが多々あります。実際、バス停での乗降扱いなどストップアンドゴーが繰り返されますので、マイカーに比べてハプニングに遭遇する機会は多いのが実情です。

さて、急ブレーキや急ハンドルに限らず、発車時や悪路など、立っているお客様が転倒する危険性が高いのも路線バス特徴です。もし、何らかの理由でお客様が車内で転倒し、そのはずみでケガをされた場合はどうなるのでしょうか?

車内での事故は一般的に「車内人身事故(車内事故)」として扱われます。あまり馴染みのない言葉ですが、バス車内で起きた交通事故と解釈したほうがわかりやすいと思います。そして、車内事故は交通事故として扱われるため、運転士や事業者は刑事責任(罰金など)・民事責任(治療費の保障など)・行政処分(免許点数の減点)など様々な責任を負うことになります。

そして、この車内事故が一番発生しているのは「バス停発車時」「バス停到着時」との調査結果があります。「着席を確認せず発車させた」「バス停到着時の急制動」など運転士の確認不足や事故回避によるものも多いのですが、実際に運転をしていると「空席が多数あるにも関わらず着席しない」「走行中に両替のため席を立つ」「スマホ操作や読書で手すりにつかまらない」「友人と会話に夢中で手すりにつかまらない」「停止前に降車ドアに移動する」など乗客の危険行為や配慮不足を目の当たりにすることも多く「これで車内事故が発生し運転士の責任を追及されたら割に合わない」ということを感じるときもあります。

本音はさて置き、万一事故に至った場合、その発生状況によって乗客側の過失も指摘され過失相殺されることがあるのはご存知でしょうか?(過失相殺とは交通事故の時に使われる”10対0″、”7対3″などの責任割合によって損害額から相当分を差し引くというものです)

実際、車内事故で乗客の過失について言及した判例も出ているのです。

○乗合バスに乗車するにあたり、たとえば発進することが予想される状況においては、可能な限り速やかに手すりを持ち、または空席に着席するなどして、バスの発進による揺れ等から自らを守る努力をすることも必要である。(大阪)

○バスの発進や揺れに伴う危険から自らを守るための努力すべき義務がある。(東京)

これらは実際に行われた判例の一部なのですが、このように書くと「責任逃れのためにアナウンスを頻繁にしている」と思われる方もいるかもしれませんが、事故やトラブルに好き好んで巻き込まれたい運転士など誰もいません。しかし、このような車内事故リスクについて理解していない乗客の利用が見込まれるのも路線バスの実情です。そのため、乗客へのリスク周知・防衛運転の意味も含めてアナウンスをしている側面があるわけです。

バスを利用されるときは車内事故のリスクについて理解していただければ幸いです。

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