• 2014.10.17

路線バスの扉操作をサポートする保安システム

路線バスの運転士は、車内アナウンス・扉操作・回数券などの車内販売・車椅子の対応など様々な仕事を一人で行わなければいけません。しかし、多忙とは言え確認不足によるスイッチ操作や運転は事故につながりますので安全確認・基本手順の遵守が求められます。

しかし、一番怖いのがヒューマンエラー(人的ミス)です。扉の開閉にしても運転士が乗降中の客を見落としてスイッチを操作すれば扉に挟まれけがをする心配もあります。実際、扉に関する事故は多々発生しており、先日(2014年9月)も都バスで同様の事故が発生しメディアでも報道されました。

▼以下引用

東京都台東区雷門の都営バス10+ 件「浅草寿町バス停」で、金町駅発浅草寿町行きのバスから降車中だった葛飾区の男性(92)が転倒し、左足を骨折する重傷を負った。

都交通局によると、男性は23日午前10時ごろ、ドアに手をかけて、歩道に降りようとしていたが、男性運転手(42)が完全に降りたかどうかを確認せず、ドアを閉めたという。

(2014.9.14 産経新聞)

 

さて、このような報道が伝えられると「保安装置は作動しなかったの?」と思われる方も多いと思います。そこで今回はバス運転士をサポートする扉の保安装置について解説してみようと思います。

運転士の扉操作をサポートする装置や設備は大きく4つあります。

路線バスの車内ミラー

一つ目は運転席付近に付けられた「知らせ灯(上図1)」です。扉が開いているときは赤色が、扉に設置してあるセンサーが乗客を検知すると橙色のランプが点灯するというものです。

二つ目は扉の上部に付けられた「ミラー(上図3)」です。これを運転席横に取りつけられたミラー(上図2)越しに見ることによって運転士が振り返ることなく扉周辺を確認できる仕組みです。

三つ目は乗客を検知する「センサー」です。扉に設置されたセンサーが乗客を検知すると扉の開閉ができない(開閉動作中の場合は止まる)というものです。よく、「プーーー!」とブザーが鳴っても扉が開閉しないのはこのためなのですが万能とは言い切れません。実は、多くの路線バスで採用されているのは光の線を乗客が遮ることにより動作する光電センサーです。つまり、この光線が張られていない場所では作動しないので、扉付近に乗客がいないことを確認して扉を閉める動作が求められます。

そして最後は扉が開いているときはアクセルペダルにロックが掛かり加速することができない「インターロック」と言わるシステムです。ただ、アクセルペダルはロックできてもクラッチはつながる(クラッチ操作だけで走行することが可能)という弱点もあるため、最近はギアをニュートラルにしないと開閉操作ができないシステムも登場しています。

このような保安装置にバス運転士はサポートされているのですが、やはり、システムに頼ることなく「自分で安全を確認して操作する」という意識でなければ事故を防ぐことはできません。

※搭載されている保安装置は事業者や車種によって異なります。

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