• 2014.11.14

天然ガスの路線バス(CNGバス)が普及しない理由とは?

路線バスには台数こそ少ないものの軽油ではなく天然ガスを燃料としたバスがあります。「圧縮天然ガス (CNG) バス」と呼ばれていますが、マイカーでの普及はほとんどないので乗り心地はともかく運転感覚がどのような感じがわからない方が多いと思います。

そこで、今回は運転士目線でCNGバスについて書いてみようと思います。

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(画像引用:wikipedia)

路線バスを見ていると上の写真のように屋根が異様に盛り上がっているバスを見たことはありませんか? 実はこの盛り上がりの部分にはガス容器(ボンベ)が収納されています。つまり、燃料ですね。

昔は軽油タンクと同様に床下に収納されていたそうですがノンステップバスの登場による収納スペースの問題と、燃料タンクに関する保安基準が見直されそのスペースが屋根に移動したそうです。

さて、実際にCNGバスを運転した感想としては「パワーが弱いかな?」という印象はあるものの、操作的には普通のディーゼルバスと同じなので不便なく乗務できます。しかし、燃料の補給時間が長いのが難点です。軽油なら数十秒もあればパッと給油できるのですが、ガスの補充は時間がかかります。「シュー」という充填音とともに、量にもよりますが5分以上待たされます。

そんなCNGバスは環境対策向きで知られていますので多くの事業者で宣伝材料の意味も込めて配置されています。実際にどえくらいエコなのか調べてみると…

窒素酸化物…60~70%低減
二酸化炭素…20~30%低減
硫黄酸化物…100%低減
黒煙…100%低減
バス車両の室内騒音量…5~6%低減
(wikipedia)

と、通常のディーゼルバスよりエコであることがわかります。しかし、エコな車両にも関わらず思った以上に普及していない感じがしませんか? 

なぜ普及しないかと言うと「車両価格が高い」「燃料代が高い」「スタンドが少ない」「エコと言えばCNGではなくハイブリッドがスタンダードになりつつある」「ガス容器は定期的な交換が必要(コストがかかる)」という諸々の事情が背景にあるようです。

実際、wikipediaによると車両価格はディーゼル車の1.7倍、燃料に至ってはディーゼル車の2倍以上のコストがかかると言われています。それに、専用のスタンドが少ないこともありますから車庫に専用スタンドがない事業者だと管理はそうですし、メーカーもハイブリッドに主軸を置いているようなので台数は増えているとは言っても将来的には頭打ちになるかもしれません。

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