• 2015.2.24

なぜ、首都高や名古屋高速で立客がいる路線バスが走れるのか?

現在、日本の都市部には利便性を向上させるために都市高速が整備されています。一般的に知られる都市高速としては「首都高速」「名古屋高速」「阪神高速」「広島高速」「北九州高速」「福岡高速」などがあり、私の地元である愛知県の都市部にも「日本一高い都市高速」などと呼ばれる名古屋高速が整備されています。

一時期は名古屋高速に限らず都市高速は料金が高いことでおなじみだったのですが、ETC車両の普及に伴い対キロ料金制が導入され割高感も解消されつつあるように思います。ちなみに各都市高速の料金をみてみましょう。

 高速名 車両区分 料金
 首都高速 現金(均一) 930円
ETC(対キロ) 510-930円
名古屋高速 ETC現金(均一) 770円
 阪神高速 現金(均一) 930円
ETC(対キロ) 510-930円
広島高速 ETC現金(対キロ) 410-720円
北九州高速 ETC・現金(均一) 510円
福岡高速 ETC・現金(均一) 620円

・料金は各社ホームページ筆頭に掲載されいる区間における普通車両料金です。
・特定区間料金および割引は考慮していません。

ご覧のように首都高と阪神高速では現金で通行する場合は930円と初乗り料金は全国一高いのですが、名古屋高速はETC車両に限り近距離区間に対する割引があるものの、基本的にはETC車両・現金車両に関係なく一律770円ですので、ETC普及率が9割と言われる現代においては「高い料金」と言わざるを得ないでしょう。

ちなみに対キロ料金の導入について名古屋高速では…

▼以下引用
首都高速道路や阪神高速道路ではネットワークの拡大に伴い、同一料金を支払われた利用者間で利用距離の差が大きくなって不公平感が拡大していることから対距離料金制 を平成24年1月より実施したと聞いておりますが、名古屋高速道路では、首都・阪神高速道路と比べ総延長が短く利用距離の差も小さいため不公平感は比較的小さいと考えられます。一方、名古屋高速道路が採用している均一料金制度には、1.料金体系が簡素なため料金収受にかかるコストが抑えられること。2.利用距離が長いほど割安となるため、長距離交通の高速利用を促すことから、平面道路との役割分担の効果が高くなることなどの利点があることから、対距離料金制については慎重に検討していく必要があると考えております。
なお、今後の料金については、有識者の意見等も踏まえ、お客様にとって、「より利用しやすい料金」の実現に向けて、あり方検討会で具体的な検討を進めます。
(名古屋高速HPより)

と、説明しておりETC車両における対キロ運賃の導入には消極的のようです。というより、「それらしく理由をつけて料金を下げたくない」というのが本音なのでしょうね。

さて、そんな高額な料金を払って走る都市高速ですが「高速道路」と言っている割に主だった区間の制限速度が時速60kmに設定されていることに疑問を感じませんか?

最近は条件が整えば最高時速70kmや80kmという一般道も存在することから、「お金を払って中央分離帯もある高速道路を走るのに、制限速度が60kmっておかしい!」との意見も散見されます。もちろん、私もその一人です。

しかし、調べてみると都市高速は「高速道路」という名称が使われていますが、法解釈では単なる「自動車専用道路」なのだそうです。そのため、法定速度は一般道の最高速度である時速60kmが採用されているという、恐らく、多くの利用者が知らない事実が明らかになりました。

▼以下引用
道路法上は都道府県道または指定市道(政令指定都市内の区間)である。
(ウィキペディア)

正直、私も知ったときは「へぇー」と反応してしまったのですが、実はこの一般道との解釈が路線バスにも大きく影響しています。

例えば、名古屋市交通局(市バス)の「高速1号系統」と呼ばれる路線では、栄-森の里団地間の一部区間は名古屋高速を走行しています。

市バスが名古屋高速を走る

通常、高速道路では着席およびシートベルトが義務化されていますが、名古屋高速は法令上一般道であるため普通の路線バスと同じように立って乗車することが可能なのです。同じような理由から、東武バスウェストが運行する新高01系統(さいたま新都心駅東口-東新井団地)は首都高を普通の路線バスが走っていますし、九州でも北九州高速を走行する路線バスが西鉄バスによって運行されています。

このように高速道路と言う名称が使われているにも関わらず、法解釈により速度制限など不便と感じることもあれば、その逆に街中を走る路線バスがそのまま走ることができるという利便性もあるわけです。

ただ、制限速度に関していえば実態速度と法定速度の乖離(かいり)は明らかであるので、欧米諸国にならってもっと柔軟にメリハリをつけてほしいような気もします。そうすることによって「最高時速40kmや30kmに制限されている道路は、速度を低く制限しなければいけないほど危険な道路である」という認識をドライバーに持たせることもできると思いますがいかがでしょう?

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