• 2015.3.21

バス停前の駐停車はドライブレコーダーで摘発すればいいのに…

正直、路線バスの運転士に転職してから運転中にイラッとする機会が多くなりましたね。大部分は「バスだから…」と軽い認識をしているドライバーの無謀な運転によるものが圧倒的なのですが、冷静に運転しているときでも、一気にボルテージが上がるのが「バス停前の駐停車」と「発車時の無理な追い越し」です。

この二つは以前から記事にしているのですが相変わらず減ることはありませんね。

一般のドライバーにしてみれば「バス停前の停車は一瞬のことだからいいだろう」と思っているのでしょうか、運転士としてはバス停外での乗降は禁止されていますし、車椅子の乗降があればピンポイントで着車しないとスロープやリフトが設置できないなど様々な弊害が生まれます。

また、バス停から発車する際の無理な追い越しも「バスは遅いから抜かせろ!」と思っているのでしょうが、運転士としては1台のマイカーに乗っている人の時間より、1台のバスに乗っている乗客50名の時間を優先したいのが本音です。

恐らく、この路線バス特有の運転によってイラッと感じることが多いのだと思いますが、実は、それ以外にも”悩みのタネ”があるのです。それは、バス運転士が正当な権利を主張できない風土です。

ここまで「バス停前の駐停車」と「バスの発車」について書いてきましたが、この二つは道路交通法によってバスに優先権が与えられています。

バス停以外の場所で乗降できない理由▼道路交通法

第44条 停車及び駐車を禁止する場所。乗合自動車の停留所を表示する標示柱又は標示板が設けられている位置から十メートル以内の部分(運行時間中に限る)

第31条 乗合自動車が発進するため進路を変更しようとし方向指示器により合図をした場合においては、その後方にある車両は、その速度又は方向を急に変更しなければならないこととなる場合を除き、当該合図をした乗合自動車の進路の変更を妨げてはならない。 

(一部抜粋)

このように定められているにも関わらず、バスの接近を知らせるためにバス停に駐車している車両にクラクションを鳴らすと”逆切れ”したドライバーが会社にクレームを入れて、最悪、正当な権利を主張しているはずの運転士が会社から叱責されるという現象も… 

同じく、バスの優先発車が定められているにも関わらず、少し強引に出発させれば「無理な割り込みだ!」とクレームの電話を入れてくるドライバーもしばしば… そんなとき、会社は「後続車が停止して安全を確認してから発車するように」と指導するケースが多いのですが、正直、ウィンカーを出して後続車が止まってくれるのを待っていたら1分以上待たされることもあるのが実情です。

乗客にしてみれば「早く出発しろよ!」とイライラが募りますし、運転士としてはマイカーより乗客50名の時間を優先したいのが本音です。おまけに譲ってくれるのを待っている間に乗り遅れた乗客が「ドン!ドン!」とバスの扉を叩いて再開閉を要求してさらに出発が遅れることも…

ちなみに運転士がよっぽど横着な運転をしていない限り、このようなクレームを入れる人は「誤解している人」と個人的には揶揄(やゆ)しているのですが、最近のバス業界は「サービス業」としての業態に力を入れているためか、理不尽なクレームもある程度会社は受け入れ、何かしの理由をつけて運転士を注意するというおかしな風潮があるように感じます。特に上層部が運転士出身ではない営業所に多いように感じます。

このあたりの対応は事業者や営業所の風土による部分が大きいので、この記事を読んでいる方に悲観的な印象を与えるのはいけないのかもしれません。しかし、このようなことが現実として業界内で起こっている可能性があり、バス運転士の離職率が高い原因にもなっているわけです。これに、安月給・不規則な勤務体系が加わればなおさらです。

少々話は変わり、個人的に「こうすればいいのに!」と思っているのがドライブレコーダーを活用した摘発です。

現在、駐車禁止の摘発に関しては民間に業務が委託されすっかり定着しましたが、これと同じようにバス停の駐停車禁止に関してはバスに搭載されているドライブレコーダーの映像を証拠画像に摘発を行うのはどうでしょう。

運行日時・時刻・場所がしっかり記録されていますので証拠能力はあるように感じますからね。これを、利用頻度の多い特定のバス停(例えば、路面に区画線があるバス停)に限って運用するだけでスムーズな運行に貢献するような気がします。また、駐車禁止同様、運転者ではなく所有者に警告や違反金の通知をすることも有効に働くように感じます。

と、完全にグチ&運転士目線での意見となりましたが、現在の警察機関における摘発に人的・時間的限界があるのであれば、ドライブレコーダーやバスロケ(GPS)など、時代とともに普及してきたシステムを利用するのも方法なのではないかと思います。

もし、このような途方のないことが実施されたら運転士のストレスも幾分かは軽減されるのではないかと感じつつ、今日もバスを運転しています。

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